下記は、家で勉強に集中できない原因でよくある3つです。
- 家=リラックスする場所」となっているから
- 他者の視線がないから
- ゲームや漫画など誘惑が多いから
「家=リラックスする場所」となっているから
1つ目の原因は、「家=リラックスする場所」という感覚が身についてしまっていることです。幼い頃から自宅での学習習慣が身につけているという人でなければ、「勉強は学校でするもの」もしくは「塾や習い事でするもの」という感覚が染み付いてしまい、それと同時に「家はリラックスする場所」という感覚が自然と身についてしまっている場合があります。
そのため、いくら自宅で勉強をしようとしても、すぐに眠気に襲われてしまったり、なんとなく集中できなかったりしてしまうのです。
他者の視線がないから
2つ目の原因は、他者の視線がないことです。学校や予備校、塾などであれば、自分以外の学生や教員や講師など、他者の視線があるため、緊張感があり勉強に集中しやすくなります。また、緊張感のほかにも、周りにほかの学生がいると「集中して勉強しないとおいていかれてしまう」という危機感を持つことができるので、スマホを触ったり、机で寝たりするということがしづらくなるのです。
ゲームや漫画など誘惑が多いから
3つ目の原因は、ゲームや漫画などの誘惑が多いことです。いざ家で勉強しようと思っても、目の届く範囲にゲームや漫画があると、つい手を伸ばしてしまい、勉強を後回しにしてしまうということはよくあることだと思います。また、ゲームやマンガに没頭してしまうと、気づかないうちに2、3時間過ぎてしまい、「今日は勉強しなくてもいいや」と投げやりな気持ちになってしまうことも少なくないと思います。
このように、一度誘惑に負けてしまうと、気持ちがどんどん勉強から遠のいてしまい、家で集中して勉強することがとても難しいことのように感じてしまうのです。
家で勉強に集中する方法6選
家で勉強に集中できない原因がわかったとしても、具体的にどのような方法であれば原因を取り除くことができ、家で勉強に集中できるのかわからないという人も多いと思います。そこでここからは、家で勉強に集中する方法を6つ紹介します。
- トリガーを作る
- 学習計画を立てる
- スマートフォンは別室に置く
- 勉強部屋に置くものは必要最低限にする
- 部屋の温度を適温になるよう設定する
- 友人と電話を繋げて勉強する
1.トリガーを作る
1つ目の方法は、トリガーを作ることです。トリガーとは、「コレをしたら勉強モードになる」というような、勉強に集中するきっかけになる行動を指します。
すぐに効果が出るものではありませんが、何度も繰り返していくうちに習慣となり、周りの環境に左右されず、勉強に集中できるようになります。
具体的な行動としては、「部屋着から私服に着替える」「勉強机に座る」「コーヒーを飲む」「お気に入りのアロマを使う」など、自分が進んでやりたくなるような行動をトリガーにすることがおすすめです。
2.学習計画を立てる
勉強をしようと思っていても、「今日、何を勉強するか」が曖昧だと、勉強に対する意欲がわかない上に、いざ勉強を始めても集中しづらくなってしまいます。そのため、勉強をする前にきちんと学習計画を立てるようにしましょう。
また、学習計画は1日ごとに考えるのではなく、年間・月間・週間・1日というように、長期の計画から短期の計画に落とし込んでいきましょう。
そうすることで、毎日計画を立てる手間や時間が省け、さらに「今日勉強しないと計画が崩れてしまう」「明日やらなければならないことが増えてしまう」と焦りが芽生え、勉強に集中しやすくなります。
3.スマートフォンは別室に置く
勉強時間や勉強内容を記録するために、スマートフォンを近くに置いて勉強する人も多いと思いますが、勉強中にスマートフォンを近くに置いておくことは集中力の低下につながります。テキサス大学オースティン校の心理学者エイドリアン・ウォード氏は、一部の被験者はスマートフォンを別室に、ほかの被験者はスマートフォンを机の上かポケットに入れた状態で問題を解いてもらうという実験を実施しました。結果は、机の上にスマートフォンをおいていた人たちの成績が最も悪く、続いて成績が悪かったのは、ポケットにスマートフォンを入れていた人たちでした。
この実験から、スマートフォンを触っていなくても身近にあるだけで、集中力や認知機能が低下することがわかります。そのため、勉強をするときは部屋にスマートフォンを持ち込まず、別室か部屋の外において置いておくようにしましょう。
また、どうしてもスマートフォンが気になってしまうという人は、「スマホロックアプリ」を利用しましょう。スマホロックアプリを利用すれば、スマートフォンにロックがかかるため、操作したくてもできなくなります。
4.勉強部屋に置くものは必要最低限にする
家には、勉強の妨げとなってしまうマンガやゲームなどさまざまな誘惑があると思います。また、日頃は全く気にならないものであっても、突然興味が湧き、勉強に集中できなくなってしまうということもあると思います。
そういったことを起きないようにするためにも、勉強部屋には必要最低限のものだけを置くようにしましょう。
そのため、部屋にモノが多いという人は、まずは片付けをして勉強に適した環境に整えるようにしましょう。
また、勉強に関係あるものであっても、複数のテキストや問題集を出しておくと気が散ってしまい、集中が切れてしまう可能性があるため、その時に使うモノだけを机に置いておくようにしましょう。
5.部屋の温度を適温になるよう設定する
気にしたことがない人も多いかもしれませんが、家で勉強に集中するためには、室温をきちんと調整することが大切です。暑すぎたり寒すぎたりと、極端な室温になってしまっていると、寒さや暑さに意識が向いてしまい、勉強に集中しづらくなってしまいます。また、冬に暖房の温度を高く設定しすぎてしまうと、眠くなってしまう原因にもなるので注意が必要です。
勉強に適した室温は、22~25℃といわれているので、ぜひ冷暖房器具を使って調整してみてください。また、適温は個人差があるものなので、自分が最も集中できる室温を探してみると良いでしょう。
6.友人と電話を繋げて勉強する
1人で勉強していると、ついついスマートフォンを触ってしまったり、マンガを読んでしまったりするという人は、友人と電話を繋げながら勉強をすることがおすすめです。勉強中は電話を繋げておくだけで会話などはせず、お互いに集中して勉強しているか監視し合うので、1人で勉強するよりも緊張感があり、勉強がはかどるでしょう。
ただ、楽しみ半分で電話を繋げてしまうと、おしゃべりが中心となってしまい、勉強が進まないということもあるので、中途半端な気持ちで行うのは逆効果です。
そのため、電話を繋げて勉強する相手は、志望校や定期テストの目標点数など、目標を共有している友人がおすすめです。
また、勉強に前向きに取り組んでいる友人を選ぶことも大切です。
どうしても集中できない時は?
ここまで家で勉強に集中するためのさまざまな方法を紹介してきましたが、どんなに工夫を凝らしても集中できないという時は誰にでもあることだと思います。そこでここからは、どうしても集中できない時は、以下を試してみましょう。
- 眠い時は無理をせず仮眠をとる
- 気分転換をする
眠い時は無理をせず仮眠をとる
どうしても集中できない時の状態の1つとして考えられるのが、眠気に襲われている時だと思います。「勉強のために眠気に勝たねば!」と思うことは素晴らしいことですが、眠い状態で勉強しても、寝落ちしてしまったり、内容が頭に入らないまま進んでしまったりするため、勉強の質が悪くなってしまいます。
そのため、眠い時は仮眠を取りましょう。仮眠をとれば、眠気がなくなり頭がスッキリとした状態になるので、勉強に集中することができます。
また、仮眠を取る時間は10分~20分を目安にしましょう。長時間の仮眠は、勉強の妨げになってしまったり、生活リズムを乱してしまったりするので、きちんと目覚ましをかけてから仮眠をとりましょう。
気分転換をする
眠気がなくても、なんとなくほかのことに気が散ってしまったり、いつも通りに頭が働いてくれなかったりするということもあると思います。そういった時は、気分転換をしてみるようにしましょう。気分転換をすると、気持ちを切り替えることができるので、前向きに勉強に取り組めるようになり、勉強に集中しやすくなります。
具体的な方法としては、シャワーを浴びたり、15分程度散歩や筋トレをしたりするのがおすすめです。
また、自分の部屋で勉強していたのであれば、リビングに場所を移してみるというのも1つの方法です。
まとめ
今回は、家で勉強に集中する方法について紹介しました。自宅は、塾や予備校での勉強と比べ、緊張感がなく誘惑が多いため、なかなか集中することが難しい環境といえます。
しかし、家で集中して勉強できるようになれば、より多くの時間を勉強に充てることができ、目標の達成へより早く近づくことができるでしょう。
そのため、今回紹介した方法の中から、取り入れやすそうなものを選んで、ぜひ実践してみてください。